保育士と聞くと保育園の先生というイメージがありますが、保育園以外にも需要はたくさんあります。
特に、知的障害児施設などの施設では常に保育士の数が足りないと言われていて、引く手あまたの状況です。
ここでは、知的障害児施設についてと、そこで働く保育士について触れています。
知的障害児施設とは
知能指数70以下の知的障害と見なされた18歳未満の児童を受け入れる施設です。
何らかの理由で養育をする保護者がいない児童、もしくは、家庭内において適正な教育が難しいと判断された児童に対して、自立を目的とした学習を集中的におこなっています。
施設によって形態はさまざまですが、一般的に多いのは入居型になります。
知的障害児施設には、法律上、さまざまな専門家を設置するよう義務付けられています。
社会福祉士やヘルパーをはじめ、栄養士や料理士、看護師など、このほかもれなく保育士の人員設置も定められています。
保育士の仕事内容
知的障害児施設における保育士の役割はさまざまですが、大きく分けると2つになります。
まず1つ目が、基本生活習慣の指導です。具体的には食事や排泄、歯磨きや着替え、挨拶など、社会で生活するための基本的な習慣を指導します。
施設には、10代になっても知能レベルが上らず、幼児のような行動をしてしまう児童も少なくありません。
そうした子供に対し、コミュニケーションを密に図りながら、生活習慣の一つ一つを丁寧に教えるのが大きな仕事になります。
そして2つ目が、遊びや学習などを通して人間関係の構築を図ることです。
生きていく以上、社会でのいろいろなルールを知り、さまざまな場面で他人と上手に付き合う必要が出てきます。
その時に、キチンと社会の輪に入れるようコミュニケーションスキルや集団行動でのマナーなどを教えるのも保育士の大きな役割となります。
参考LINK:「支援教育専門士」障害を持つ子どもの支援をする資格
保育士が知的障害児施設で働くなら
知的障害施設での保育士は、現場の中で、もっともリーダー的な存在として活躍できる立場です。
また、児童の日々の成長を間近で見ることもできるため、知的障害児施設での保育士は非常にやりがいのある仕事です。
このような理由から最近では、保育士の資格をこのような施設で役に立てたいと考える方も増えていますね。
施設自体も年々増設されている状況なので、求人自体も少なくありません。
保育士としてのやりがいを存分に感じたいなら、保育園などで園児と一緒に成長する仕事も良いですが、一際やりがいを感じられる、こうした施設で働くのもおすすめです。
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