園児が大好きな絵本について。
保育現場での絵本はこんなに役に立つ
保育現場ではたくさんの絵本が必ず用意されています。
実は絵本というものは保育士の「困った」を助けてくれる魔法のアイテムなんですよ。
絵本は子どもとのコミュニケーションをスムーズにしてくれる
各自治体では0歳児検診の時に子どもとお母さんに絵本をプレゼントする「ブックスタート」という事業が広がっています。
どんなに小さな赤ちゃんでも、絵本を通して語りかけてもらうことで大人の愛情を感じ、笑顔を見せてくれます。
お母さんの中には「まだ人の言葉をしゃべらない子どもに、どのように接してよいのかわからない」という人もいますが、絵本という道具をつかうことで、自然と優しく語り掛けることができるのです。
これは保育士も同じです。
特に新米保育士の頃は会話ができないような小さな子どもに何と声をかけていいのか迷うこともあるでしょう。
そんなとき子どもの大好きな絵本を読んであげるだけで、いつの間にか子供とコミュニケーションが取れている…絵本にはそんな不思議な力があります。
⇒絵本で身につく力、読み聞かせの科学的な効果とは?(ロボえもん)
10回の「静かに」!より、1回の「絵本、始まるよ」
絵本というのは1対1で読む場合と集団相手に読む場合があります。
少し分別が付くような年齢になってきたら、集団相手の絵本読み聞かせに挑戦してみましょう。毎日クラスで絵本を読む時間を決めてもよいでしょう。
子どもたちの間に「絵本を集団で聞く」という習慣が身につくと、とても不思議なことが起こります。
集中力がなく、がやがやと騒がしかった子どもたちが「はーい!絵本読むよ!」の一言で、保育士の周りに一斉に集まったり、静かに座り込んだりするのです。
怒り声で「静かに!」と何度も叫ぶより、優しく絵本を取り出す方がずっと効果があるのだから驚きです。
ただし「絵本を聞く」ことが義務ではなく、あくまで楽しみだととらえてもらえるように、子どもたちが喜ぶ読み聞かせを心がけてくださいね。
様々な発達や学習を楽しく促してくれる
絵本は言葉の塊です。特に小さい子向け絵本の言葉は同じようなシュチュエーションの言いかえが連続していることが多いもの。
子どもは絵本に出てくる言葉を何度も保育士とともに繰り返すことで、言葉の楽しさを味わうことができます。
そしてこれが言葉のスムーズな習得にもつながってきます。
またある程度大きくなると絵本に出てきた様々な物事に興味を示すようになります。
疑問を自分で解決できるように手助けしてあげることで、「調べもの学習」の基礎を作ることができます。
子どもたちお気に入りの絵本の世界を再現できるような工作に誘導してみるのも面白そうです。
絵本はこのように子どもたちの発達や学習を楽しく促してくれるツールなのです。
⇒絵本の読み聞かせの効果、子供に与える影響について科学的根拠(外部サイト)
歌が下手で音痴、でも保育士になりたい!大丈夫かしら?
保育士は音楽によって子どもを保育する場面が多々あります。
その中でも日常的に保育士に必要とされるのは「歌う」能力。
ピアノなど楽器の演奏は0,1歳児担任ならさほど要求される場面はありませんが、歌うことはどのクラスにいようと逃れることはできません。
朝の会、帰りの会、ちょっとした日常的な遊びの時にも歌を歌うことは必ずついて回ります。
絵本を活用した歌の歌い方
しかし、歌が苦手な保育士にとって、他の先生が見ている中、子どもの前で歌うなんて大変勇気がいることです
(私自身、子どものころ歌が下手だと言われてから、歌うことにとっても強いコンプレックスがあり、「人前で歌うなんて絶対無理!」だと思っていました)。
そんな時お勧めしたいのが次に紹介する手遊び絵本を使う方法です。
短めの手遊び絵本を見つける
絵本の中には手遊び歌に絵をつけたものがあります。
手遊び歌は普通の歌より抑揚が少なく、音痴でも歌いやすいものが多いです。
また手遊びの絵本を使えば絵や手の動きで子どもの注目を集めることができるので、歌そのものの魅力がイマイチでも十分子どもを引き付けることができます。
絵本を見せながら、1対1で歌ってみる
自分にも歌えそうな手遊び絵本を見つけたら、まずノリのよさそうな子どもを選んで1対1で絵本を読み聞かせします。
歌を歌うということを意識せず、絵本を読んであげるという感覚でどうぞ。1対1だからあまり大きな声を出さなくてよく、周りの先生を意識することもありません。絵や手の動きに子どもがノッてくれたらしめたもの。自信が少し付くはずです。
これを繰り返して、自分の歌でも子どもが喜んでくれる!という実体験を増やしていきましょう。
⇒子供向けボイトレ(ボイストレーニング)歌のレッスン、オンライン教室おすすめ7校
絵本を見せながら、集団の前で歌う
次のステップは集団の前での読み聞かせ。
ほかの先生も聞いているから緊張するとは思いますが、やはり歌を歌っているというより絵本を読んであげているのだと思って取り組みましょう。
たくさんの子どもたちが自分の歌にのって手遊びをしている姿は、嬉しいものです。
また自信がつけば自然に大きな声で歌えるようになります。
歌が下手な要因は委縮で良い声が出ないことが原因であることがあります。
自信をもって発生できるようになれば自然と音程もついてくるから不思議です。
絵本なしで歌ってみる
最後のステップは絵本を捨てることです。絵本なしでみんなの前で歌って見せます。これができれば、歌を歌う恐怖とはサヨウナラできます。
みんなの前で歌を歌うのは引っ込み思案な人にとってはとても大変なことですが、どんな歌でも一生懸命歌えば子どもは喜んでくれます。
保育士にとっても子どもにとっても歌は大事なコミュニケーションツールなのです。